黒部ダムに行ってきました。元々,室堂高原の雪の大谷 に行きたいと思っていて,予行練習的なつもりで気軽に行ける雪のない季節にドライブしてきました。
とは言っても,秋の3連休は激混みとのクチコミも多く,油断せずに前乗りして朝から行動しました。結果的には,これが見事にハマってゆっくり過ごすことができました。混雑回避は朝が狙い目。
黒部ダムへは車の乗り入れができず,富山県側からケーブルカーやロープウェイを乗り継いで行くか,長野県側から電気バスで行くしかありません。今回は圧倒的に短時間で済む長野ルートを選びました。
参考:立山黒部アルペンルートの行き方
自宅を前夜に出発して,長野道 梓川SAでトイレ休憩。その先の安曇野ICで降りて,一般道で扇沢駅に向かいます。周辺は真っ暗で,営業しているお店は見当たりませんでした。夜の移動では,現地調達は難しいので夜食や朝食などは事前に購入しておくのが無難。
参考:長野自動車道 SA/PA/IC一覧
24時頃に扇沢駅に到着。この時間でも無料駐車場はほぼ満車のようでした。
駅前の有料駐車場は,第1/第2が12時間1,000円,第3が24時間1,000円。仮眠する場合は12時間ではちょっと足りないので,第3駐車場に車を停めました。夜だと有料駐車場はまだ半分程度の利用率で,好きな場所に駐車できました。
朝6時に起床。朝はかなり涼しいです。
駅まで歩いて行くと,6:30始発バスに乗る人達で すでに賑わってます。トイレで顔を洗って,7:00発のバスチケットを購入。一旦車に戻って,事前に買っておいたパンとコーヒーで朝食としました。
朝7時の駐車場はこんな感じ。まだ空は少しありますが,朝に到着した車がぞくぞくと入ってきて,8時過ぎには満車になりそうでした。
駅では,発車10分前ぐらいから乗車する人たちの列が改札前にできてましたが,バスは何台もあって最終的には全員座れてました。朝早いと空いてます。電気バスの車内は,普通の路線バスと同じ感じの車両でした。
扇沢駅を出発するとすぐに長い長い関電トンネルに入ります。始めてきた人にはワクワク感がハンパない。
途中,トンネル内がブルーにライトアップされていて,破砕帯を示しています。かなりの水がトンネル内に流れてました。
トンネル内はうまく写真が撮れなかったので,これは展示ルームの説明パネルです。
乗車時間16分で黒部ダム駅に到着。駅はトンネル内にあって,バスを降りるとひんやり涼しい。
駅の出口は展望台方面かレストハウス方面かに分かれますが,ダムを最初に見たいので迷わず展望台へ。220段の階段を上がった先には展望台。
眼下に巨大な黒部ダム。感動です。
黒部ダムは,7年の歳月と総工費513億円をかけて1963年に建設された関西電力の水力発電用ダム。通称くろよんと呼ばれる黒部川第四発電所は,ダムから約10km下流の地下にあります。
参考:関西電力 黒部川水系の水力発電所
ダム堤高は186mで日本一。ド迫力の観光放水は,毎秒10t以上の水が噴き出しているそうです。
ダムの上流側は黒部湖。写真左下がレストハウスです。
ダム建設時にコンクリートバケットを吊るすために造られた土台が,今でも城壁のように残っています。
展望台の下は屋内休憩スペース。朝は誰も居なくて自由に休めました。ここからの景色もバッチリ。
展望台からは,コンクリート壁面に設置された階段をずっと降りていきます。この階段もなかなかすごい場所に作ったものです。
階段を降りると公園のように整備されたレインボーテラスに出ます。展望台よりも放水を近くで見ることができ,天気が良ければ虹が見やすいポジションになってます。
レインボーテラスにある特設会場では,黒部ダム建設の歴史を説明したパネルや映像放映が行われてました。破砕帯を突破したトンネル工事の情熱物語を知ることができます。
さらに通路を進むと,ダムの横にあるレストハウスに出ます。黒部ダム駅のもう一方の出口まで来たことになります。
レストハウスの1階には,お土産ショップ,軽食の売店,案内所などがあります。2階はダムカレーが有名なレストランとお土産ショップ,3階は無料休憩所になってます。
1階のお土産ショップでさっそく難関突破の根付 450円を購入。これが今回の目的のひとつでした。
難関突破は,カプセルの中に黒部ダムのトンネル内で採取された石が入ってます。困難な工事の末に完成した黒部ダムの功績にあやかって,これから難関突破に挑む受験生に人気です。
また,1階の案内所で電気バスの乗車券を提示すると ダムカードが貰えます。
ダムカードとは,国土交通省が管理しているそれぞれのダムで,訪れた人に配布する目的で作られたカードです。ダムの型式や容量,適用された技術などのマニアックな情報が記載されてます。
黒部ダムのカードに書かれている "A+G" はダムの型式を示していて,A:ドーム型アーチ式,G:重力式と分かります。お勉強になります。
レストハウスの先には,殉職者慰霊碑があります。大町トンネルと黒部ダム建設時の事故で無くなった171名の殉職者の名前,レリーフには "尊きみはらしに捧ぐ" と刻まれてます。
ダム堰堤上の道路を歩いていくと,ダムの中心を示す看板があります。ダムの長さは492m。
ここからダムの下を覗くと,ちょうど2本の放水を左右対称に見ることができます。すごい迫力です。
ケーブルカーの黒部湖駅を通り過ぎて進むと,整備された湖畔遊歩道に出ます。アップダウンも少なく舗装されていてハイキングに良さそうです。本日は時間がないので吊り橋までで引き返しました。
湖畔遊歩道を数分歩くと遊覧船ガルベのチケット売り場に到着します。
チケット購入後,湖面まで階段を下りてガルベに乗船します。これまでかなり高い位置から黒部湖を眺めていたので,水辺まで来ると一味違った景色に感じます。遊覧船クルーズは約30分。
満水時の湖面は標高1,448mで,ガルベは日本一高い場所に浮かぶ遊覧船とのこと。
10月ならまだ寒いこともなく,船内シートに座るより後方のオープンデッキの方が湖畔の風が気持ち良かったです。北アルプスの雄大な山々と大自然を満喫。
黒部湖側から見た黒部ダム。下流側から見るのとは雰囲気がぜんぜん違います。
元々本日の天気予報は大雨だったので,朝からずっと曇天でしたが,ガルベ遊覧を終えて帰る間際に日差しが強くなりました。放水に掛かる虹を最後に見ることができて良かった。
再び電気バスに乗って扇沢駅に戻り,駅の売店でお土産を買って,車に戻ってきました。
黒部ダムを堪能した後は,安曇野市内までドライブ。
看板をたよりに信州そばのお店を数件周ったのですが,どこも行列で入れませんでした。お店の数が少ないので,行楽シーズンのランチタイムは厳しい。
昼食抜きのまま,この周辺で人気のスポット 大王わさび農場へ。
湧水の豊富な安曇野の名産品である わさびの日本一広い農場です。場内を散策することができて,観光客向けにわさび料理のレストランやわさびソフトクリームの売店がありました。
農場の脇に流れる蓼(たで)川には,黒澤明監督の映画 夢で製作された水車小屋があって風情ある景色です。川底まで見える綺麗な水で,農場の駐車場のすぐ横からクリアボートに乗ることができるようです。
安曇野气船 クリアボート
長野県安曇野市穂高 8207-2
長野県安曇野市穂高 8207-2
安曇野最後はIC近くの 安曇野スイス村 に立ち寄りました。コロナの影響でレストランなど一部の店舗は休業しているようで,かなり寂れた雰囲気。お土産屋さんと軽食コーナーのみが細々と営業していました。逆に,三連休でどこの施設も混雑している中,ゆったりとお土産選びができました。
安曇野スイス村
長野県安曇野市豊科南穂高 5555-1
長野県安曇野市豊科南穂高 5555-1
お隣の ハイジの里 は,長野県内最大級のJA直売所。野菜好きには喜ばしい大きな店舗で活気溢れてました。たくさん新鮮野菜を購入。
安曇野スイス村 ハイジの里
安曇野市豊科南穂高5566-1
安曇野市豊科南穂高5566-1
帰り道の高速道が混雑してきたので,諏訪SAのレストランで諏訪湖を眺めながらゆっくり夕食。
今日はランチがどこも混雑してて信州そばを食べれてないので,山賊焼き丼とおそばのセット1,230円を注文しました。ザ・長野という組合せ。
ネコ型ロボットが料理を運んできてくれました。ちなみに最近ではガストでも採用されたとニュースになってました。
ちなみにお蕎麦を頼むと生わさびが1本付いてきて,自分ですりおろして頂けます。しかも,わさび用のビニール袋がテーブルに用意されていて,残りは持ち帰れます。良いサービス。
まとめ
- 初めての立山黒部としてはまずまず。混雑を避けてのんびり散策できた。
- 今回は安曇野ドライブとセットにしたが,次回は室堂まで足の伸ばしたい。
参考:2泊3日の信州旅行 - 最終目標はやっぱり雪の大谷見学かな。
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