血糖値とは?
- 血糖とは血液中のブドウ糖(グルコース)のこと。
- 血糖値は血液中のブドウ糖の濃度を示し単位は mg/dL。
- 空腹時の正常な血糖値は100 mg/dL程度。
- 食後は炭水化物や糖分が消化されて血糖に変わるため,血糖値は上昇する。
インシュリンとは?
- インシュリンは,膵臓(すいぞう)から分泌されるホルモン。
- 血糖値が上昇すると,インシュリンが分泌されて血糖降下作用が働く。
- エネルギー源としてブドウ糖を細胞に吸収させる。
- ブドウ糖をグリコーゲンにして一時的に貯蔵する。
- インシュリンは,これらの機能により血糖値を正常な範囲に調節する。
- インシュリンの機能不全は,糖尿病などの疾患を引き起こす。
糖尿病とは?
- 糖尿病 mellitusは,慢性的な高血糖による疾患。
- 高血糖が続くと様々な合併症の発生リスクが高まる。
- インスリンが産生できない第一型糖尿病と,インスリンに反応しない第二型糖尿病に分類される。
- 高血糖は腎臓に過負荷をかけ多尿症状が現れる。
- 多尿による水分補給のため飲水量が増える。
- 体細胞のエネルギー不足になり,空腹感・疲労感・倦怠感を感じる。
- 高血糖が網膜に影響を与え,視力の低下が見られる。
- 皮膚が乾燥しやすくなる。
- 自己免疫疾患により,膵臓のインスリン産生細胞が破壊されて引き起る。
- インスリンが作り出せないために血糖値がコントロールできず,結果として血糖値が上昇してしまう。
- 自己免疫疾患の原因は不明で,遺伝的要因とも言われている。
- 比較的に若い年齢で発症しやすい。
- インスリンが欠乏すると,血糖値の急激な上昇が起こりやすい。
- インスリン注射による日々の血糖値の管理が非常に重要となる。
- 体細胞がインスリンに反応せず血糖を処理しないインスリン抵抗性によって引き起る。
- 肥満や運動不足,食生活などの生活習慣が要因の慢性的な代謝疾患。
- そのため中高年層に多く見られる。
- 生活習慣の見直しで予防や進行を遅らせることができる。
- 初期であれば食事療法と薬物療法で管理可能。進行した場合のみインスリン療法が必要になる。
- 現時点では完全に治癒する方法はない。破壊されたインスリン産生細胞を再生することができない。
- できることは,インスリン注射を行い血糖値を管理すること。
- 血糖値をモニタリングして,高血糖による合併症を予防すること。
- 食事の内容や量に合わせて,注射するインスリン量を適切に調整することが重要。
- 毎日同じ時間に食事を摂ると,インスリンによる血糖値の管理がしやすい。
- 炭水化物の摂取量をしっかり計量して制限することが大切。
- 低GI食品を摂取して血糖値の急激な上昇を抑えるようにする。
- 水分の摂取は血糖値を安定させやすい。
- GI=Glycemic Index (グリセミック インデックス)は血糖上昇指数で,摂取したときの血糖値の上昇速度を示す指数。
- 低GI食品は血糖値の上昇が緩やかで,血糖値の管理がしやすい。
- 食物繊維は消化を遅らせ血糖値の上昇を緩やかにする。:野菜,果物,豆類,全粒小麦,オート麦など。
- タンパク質は血糖値の上昇を抑制する。:肉,魚,大豆製品など。
- 良質な脂質は血糖値の上昇を緩やかにする。:ナッツ,アボカド,オリーブオイルなど。
- 逆に高GI食品の摂取は気を付けなければならない。
- 白米
- 菓子パン,ドーナツ
- ポテトチップス,フライドポテト
- 甘いシリアル,コーンフレーク
- スポーツドリンク
- グレープジュース